木工職人(無垢)を目指した時に最初に集める手道具は?

独立

どうも。
世界40億人の木工好きのみなさん。

みなさんは木工を始めようとした時、どういった手道具を購入するでしょうか?

実際ホームセンタに行くと手道具が色々あり、迷われる方もいらっしゃるかもしれません。

これは実際難しい問題で、何を作るかで必要な道具は変わってくるのです。
だからと言って、『結論:作るものによって違う』だと問題が解決しない読者も多いはず。


そこで今回は、無垢の木工職人であれば持っておくべきものと言う観点から、集めるべき道具にアプローチしていきたいと思います。
ちなみに、筆者は無垢家具職人であったことから家具職人的な立場からの考え方になっています。

必需品の手道具

木工職人であれば、絶対に持っておくべき木工の手道具は次の通りです。

・平鉋
・鑿
・導突き・両刃鋸
・玄能
・スコヤ
・ノギス
・白柿
・鋼尺・メジャー類
・クランプ・端金
・砥石

上記は木工職人であれば、必ず持っておくべき手道具になります。

平鉋

平鉋は仕上げや目違いを掃ったりする時に使用します。

鉋で仕上げたものとペーパーで仕上げたものの表面の仕上がりは全くの別物です。
鉋で仕上げたものは、水も弾くような手触りの良いものになります。

平鉋には様々な大きさがあります。
できれば色々なサイズを持っているといいのですが、その分お金がかかってしまいます。
そのため数を絞る場合は、寸八と寸二の2台を持っていると汎用性があると思います。

ちなみに筆者が使っている寸八は以下の商品になります。

鉋 秀士作 輝寿 寸八

角鑿で掘り残したホゾ穴や胴付きの調整に使用します。
かなり頻繁に使う手道具となります。
中古の工具屋でもよく見かけるので、安く手に入りやすいです。

ECサイト等で購入する場合はピンキリで、三本セットで安く売っているものもあります。

導突き・両刃・アサリ無し鋸

横切りや昇降盤等の機械があると、上記2つよりも出番は少なく、四方転び等の加工の時にしか使用しないかもしれません。
荒切りの時が両刃、墨線を見て切る時が導付き、ダボを切る時はアサリ無しと状況によって使い分けていきます。


筆者はたまに椅子の脚の調整を頼まれることがあります。
普段ノコを使っていないので、ちゃんと切れるかドキドキしながら切っています。

玄能

ホゾを抜く際や、鉋・機械の刃を装着、木殺しの時等様々な場面で活躍します。
柄を自分で買ってきて、好きな木の柄にしている人もいます。

スコヤ

部材・手押しのかねを見たり、墨付けの際にも重宝します。
色んな場面で使えるので優秀な道具です。

ノギス

部材の寸法を正確に測るのに使用します。
目の悪い方や効率重視の方は電子ノギスを使うと便利です。

精度を鑑みて、MITSUTOYOかSHINWA製のノギスがオススメです。

白柿

綺麗に加工したい所は白柿を使って墨付けをします。
家具や建具の墨付けでは使用頻度が高いです。

通しホゾのメスを角鑿で開ける時、入りが持ってかれないように白柿で深く墨付けしたりします。

鋼尺やメジャー類

寸法を測ったり、墨付けの際に使用します。
ホームセンター等で売っている鋼尺用のストッパーを併用すれば、ケガキゲージの様に使用して墨付けできます。
また、材の反りも見ることもできます。

この辺りは精度をそんなに求めないものなので、100均で十分です。

クランプや端金

接着の際に使います。
大量に必要になってくるので、これを集めるのは鬼門となっています。

クランプの量により一日で接着できる量が変わってくるため、作品の製作日数や個数に大きく関わってきます。

砥石

鉋や鑿等の刃を研ぐのに使用します。
替え刃式を使っていくのであればいらないかもしれません。

筆者は、中砥(#1000)、仕上げ(#3000)、超仕上げ(#8000)の3種類を使って刃物を仕上げています。
人によっては仕上げまでしか使わなかったり、鉋刃以外は仕上げまでだったりと使い方は人それぞれです。

筆者はこだわりがないのですが、木工業界の人は砥石をこだわる人が多い印象です。

ちなみに筆者は響シリーズを使っています。
高いですが筆者としては研ぎやすく、刃の切れ味が非常によくなります。
また砥石が固く面の維持率が高いので、コスパがいいと思ってます。

できればあるといい手道具

必需品ではないですが、あった方がいい道具になります。
これらがあると時短になったり、加工精度が上がります。

・反り・四方反り鉋
・南京鉋
・立鉋
・ストレートエッジ
・自由定規
・万力

反り・四方反り鉋

座彫りや内Rの加工に使用します。
内Rはユニバーサルサンダーで加工します。
ただ初心者は加工に手こずるので、反り・四方反りを併用し、時短や加工精度をあげます。

南京鉋

反り・四方反りでは刃が当たらない程急な内Rや複雑な曲面の加工に使用します。
複雑な形の作品を作らないのであれば優先順位は低いと思います。
ちなみに筆者は持っていないです。

立鉋

鉋の台を調整する時や目違いが大きい時に使用します。
逆目がほぼでないので、初心者は天板を仕上げる時に使うと楽かもしれません。
必需品レベルの道具ですが、鉋の台はサンドペーパーと鑿で調整できなくもないので必需品から除外しました。

ストレートエッジ

鉋の下端を見るためのもの。
持っていない場合は、精度は落ちるが鋼尺や端材で代用できます。

自由定規

様々な角度の線を引けます。
墨付けは勿論、機械の刃の角度の指標にもなります。

ケガキゲージ

墨付けの線を綺麗に引け、扱いやすい定規です。
また、0.1mmまでメモリを合わせられるので精度のよい墨線が引けます。

万力

材料を挟んで加工・接着の補助に使用できます。
作業台と一体型となっているものも見かけますね。

まとめ

家具職人に必要な道具は多くあるため、集めるのにお金がかかります。
また所持している機械によって、紹介した道具にプラスして購入する必要が出てきます。
そのため、道具を集める前に自分の作る作品とその工程をしっかり考えて下さい。

作るものによっては、紹介した道具の半分しか必要ないかもしれません。
しっかり取捨選択して道具を選んでいきましょう。

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